ウクライナから日本に避難して来られた方のペットと180日も引き離され、身一つで避難された方には到底支払えないような保護期間のお金の話に愕然としてツイッターに投稿していました。
「こんなことなら犬と一緒に死ねばよかった・・・。」と嘆かれる姿に、本当に心が痛みましたし、その気持ちは私とて他人事だとは思えませんでした。
本来なら、すぐにブログも更新して、広く助けを求めたい!という気持ちも強かったのですが、それはしませんでした。
それは、やはり狂犬病に対しての日本の法律は曲げがたいという気持ちもあったし、正直なところ平時であれば日本は大変平和で愛犬家にも住みやすいところではあるけれど、有事の日本はペットに対して冷たいということもよくよく知っていたからです。
海外では犬も一緒に飛行機に乗って、一緒に海外に行くこともできる国もあるようです。日本では考えられない話です。
その感覚で日本に来れば、トラブルは当然のことだと思いましたし、何故来る前に「日本はペットには優しくない国」だとしっかり知らせてあげなかったのかと、それが残念でなりません。
私の友人の話ですが、こんなことがありました。
台風で避難勧告が出たので、愛犬を連れて近くの学校にご高齢のお母さまと一緒に避難したそうです。
すると、犬は外の自転車置き場に繋いで来い!と言われたのだとか。
外は避難勧告が出るような暴風雨です。自転車置き場は当然ながら室内にはありません。
友人は犬を暴風雨の中、外に繋いで避難するくらいなら、万が一の時は母と犬と一緒に死のう!と決心して自宅に戻ったそうです。
もしもそれが私であっても、私も友人と同じ決断をするでしょう。
そして、ウクライナから避難された方の気持ちも痛いくらいよくわかります。私がその立場で、モモと引き離されたら・・・・私もモモと一緒に死にたいと思うでしょう。その上に信じられないような多額の請求もされたら、生きていたくないと思う気持ちも理解が出来ます。
犬好きではない人に言っても理解はできないとは思いますが、犬は言葉が話せません、自分でごはんを調達することもできないし、誰かが世話をしてあげないと生きることが出来ません。
飼い主にとっては幼い、幼い我が子と同じなんです。
犬だと思うから冷たいことが言えるけど、それが自分のまだ意思表示すら出来ない我が子だったら、そんな冷たいことが言えるでしょうか?
まして、その犬は飼い主が命がけで、守り抜いてきた、もしかするとそのあたりの人間の子より大切に思われている存在なんです。
犬がいなければ、もっと自分にとって大事なものも持ち出せたかも知れません、その方達は自分の物よりも犬を守ることを選んだ、その犬はそんな大切な大切な存在なんです。
国が戦争で悲惨な目にあい、命からがら愛犬と共に逃げて来た方にとって、愛犬は生きる希望なんだと思います。すべてを失って、何も分からない異国に来た人に、生きる希望を引き離すということは、人としてあまりに冷酷過ぎないかと思います。
この度、農林水産省がウクライナの避難ペットに特別措置をとってくださったことは、心から感謝に堪えません。
私のツィッターに「検疫を徹底して日本国内の哺乳類の命を守ることの何がどう恥ずかしいことなんだろう。」というコメントをいただきました。
私はそれに対して反論はありません。検疫で国を守ることは大切です。
しかし、何の手も打てない昔ではなく、今は色々な手段を考えてあげられるのではないかと思っていたし、農林水産省も災害救助犬に準ずる措置をとってくださったようです。
国を追われ、すべてを失った人に、どうしてほんの少しの優しい気持ちを、思いやりを差し出せなかったのか・・・・、そんな人に50万以上のお金を請求し、払えなければ殺処分するというようなメールが送られたというそのことは今でも日本人として大変恥ずかしいことだったと思っています。
私にとってではありますが、うちの子は「ペット」だと思ったことはありません。誰が何と言おうと、うちの子は「家族」です。私にとっては「我が子」です。
すべての人に私の気持ちを理解して欲しいと思っても無駄なことは分かっていますが、私のように命がけで守りたい家族だと思っている人もいる人もいること、分かってもらえたらと思います。
ウクライナから愛犬と共に避難された方のこと、今後も見守ることが出来たら嬉しいです。
日本で愛犬と共に、平穏な日々が訪れますようにと心より祈ります。
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